第54章 ★ 顔 ★ 夢主視点 ★ ① ★
頭を抑えていた手の力が少し緩まった
「…だからアヤの前の私に興味無いって言うか…あっても…なんか別人みたいで…今更知りたいとも戻したいとは思わないんだよ」
ロー)「…」
私は今ならローの顔が見れる気がしたから背中に回してた腕を外してローの体を押した
簡単にローの体が離れた
ローの顔を見ればいつもの顔してた
安心した
「…ごめんね。せっかく記憶の事気にしてくれたのに…」
申し訳なかった
ローが気にしてた事に気付かなかったけど…私以上に気にしてたんだ
私は視線を下げた
ロー)「…お前がそれでいいなら…もし気になったら言え。いいな」
私は顔を上げた
雲の隙間からの月明かりで甲板の上が少し明るくなって…
ローが…綺麗に見えた
いや、普段から綺麗なんだけど…
話的にそんな事を思ってる状況じゃないのに私は目を奪われていた
やっぱりローは綺麗だ