第53章 ☆ 次の進路 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
ロー)「その、《千鳥》ってのはなんだ?」
一瞬目を丸くしたアヤはすぐに笑顔になり「秘密」と答えた
俺の眉間に皺が寄るのが分かる
「そんな顔しないで。大した理由じゃないよ」
ロー)「なら言えるだろうが」
「そんなに知りたいの?」
アヤは相変わらずの笑顔で首を傾げた
ロー)「早くしろ」
「ふふっ。ロー可愛い」
ロー)「…」
アヤは睨む俺から視線を外しクルーが騒いでいる場所に目を向け微笑んだ
「千の海を飛ぶ鳥。なーんてね!…私のケジメ…かな」
静かにそういうとアヤは再び視線を俺に向け「忘れない為に…心に刻むの」と言って笑っていた
そして「まぁ忘れたくても忘れられないんだけどねー」とさっきまでとは違う雰囲気でケラケラ笑っていた
そんなアヤを見てクロガネ屋が口を開いた
クロガネ)「…お前がそれでいいならワシはなんも言わんわい」
「言わせねぇよ。それだけは…ずっと考えてたんだから」
クロガネ)「なら詳細を話せ。どう言う忍術にしたいんじゃ?」
クロガネ屋の言葉を聞いてアヤはニヤリと笑って「ブーメラン♡」とだけ答えた