第53章 ☆ 次の進路 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
俺とアヤ、クロガネ屋が飲んでいた時
アヤが思い出したように声を上げた
「あ!ジジィ。後で紙とか貸してよ。考えてる忍術書くから!」
クロガネ)「ここで言えばええじゃろ」
「…ジジィ。お酒で忘れない?」
クロガネ)「ワシはまだ若いわい」
アヤが疑うような目付きでクロガネ屋を見ていたが、クロガネ屋はものともせずに酒を飲んでいた
しばらくしたらアヤがニヤケ出して「忍術の名前。名前聞いてよ」と言い出した
自分で言えばいいだろうが
そう思ったのは俺だけじゃないだろうが
クロガネ屋は慣れてるのか顔を向けずに口を開いた
クロガネ)「忍術の名は考えとるんか?」
「千鳥」
アヤの忍術の名前を聞いてクロガネ屋は目を見開いてアヤに視線を向けた
クロガネ)「は?」
「ち・ど・り♡」
クロガネ)「…本気か?」
「変?」
笑いながらいうアヤと少し険しく顔を歪めたクロガネ屋
俺は2人の反応に疑問を感じアヤに聞いてみた
ロー)「それは?」
「ん?」
ロー)「その、《千鳥》ってのはなんだ?」