第48章 ★ 心 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「今相手出来ないよ?」
ロー)「また座禅か?」
私は小さく息を吐いて視線を戻した
「…したいんだけど…集中出来なくて…あ、ローが邪魔とかじゃないよ!」
今の言葉はローが邪魔したみたいだったから慌てて否定した
ローに視線を向けたら普通の顔してた
ん?
「…ロー?…」
ロー)「…」
ローは私を見下ろしていたが何も言わずに私の横に座った
顔は海を見ていた
「…?…」
ロー)「お前に今後の事を話しとく」
「…私に?皆知ってるの?」
ロー)「いや、あいつらは連れていかない。途中で俺だけ降りる」
ローの言葉に衝撃を受けた
「え?!な、なんで?!仲間でしょ?!」
ロー)「…だからだ」
「え?」
ロー)「これは俺の問題だ。あいつらは巻き込めない」
私は眉をひそめた
「…それが前に言ってた死ぬかもしれない決着?」
ローは私の顔を見た
ロー)「そうだ。俺がやらなくちゃいけない復讐でつけなきゃならない決着だ」
ローの顔を見て私は少し震えた
その顔は決心してる顔だった
その顔をした人間達を見た事がある
「その顔やめて」
自分でも低い声だと思った
ローは黙って私を見ていた
「その顔をした人間達を見てきた…それは死を覚悟した顔じゃない…その顔は死ぬ奴の顔だ…その顔は私が許さない」
私はローに睨みつけた
「そんな顔するなら少しは私に譲ってよ。背負わせてよ。ここで言ったじゃん。約束したじゃん」
私の目に薄い膜が貼っていく
泣いちゃダメだって思うのに溢れそうになる
「私あなたを死なせないって…あなたも私を残して死なないって言ったじゃん」
私の目から涙が溢れて零れた
ロー)「…落ち着け」
そう言ってローは私に手を伸ばして頬に触れ涙を拭った