第46章 ★ 誕生日 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「…はいはい…あれは、私が誕生日を貰った日。その日はカカシと同じ誕生日で…」
シャチ)「誕生日を貰った?あ、なんかそんな事言って…」
イッカク)「黙ってて!」
「…私ね、拾われた話したっけ?その時に名前と年齢と誕生日を貰って、笑う事を教えてもらったの」
ペンギン)「え?」
「まぁ疑問だよね。とりあえず8歳と誕生日を貰ったの。前にカカシって幼なじみみたいなもんって言ったけど、あいつが助けてくれたんだ」
イッカク)「え?婚約したって言ってた人?」
「そうだよ。彼が私を見つけた時、私人攫いに拷問まがいの事をされてたらしくて…」
ベポ)「え?!」
「驚くよね。だから初めて行った島での…ヒューマンショップだっけ?人身売買のやつ。あれが許せなくて…」
シャチ)「…だから暴れたのか」
「…まぁそれ以外にも、あの男が気持ち悪かったとかもあるんだけどね。…それで殺されそうになってた所を、カカシが助けてくれたのはありがたかったんだけど…そのショックからか、その前の記憶がなくて、名前も、何もかも分からなくて、私人形みたいだったの。笑いせず、泣きもせず、喋りもせず、歩けもせず…ただほーっとしてるだけの生きた人形みたいだったんだー。でも助けてくれたカカシの学校の、同じ忍の女の子と出会ってから、毎日のように2人で見舞いに来ては、私を笑わせたり話しかけたり、色々してくれたの。途中からお見舞いに来てくれる人が増えたんだけどね…初めて女の子に会った時に名前と年齢と誕生日をくれた。その日から私はアヤになった。」