第38章 ★ 散歩 * 夢主視点 ★ ① ★
甲板を降りてその客の元へ向かった
その人は木に寄りかかるように座っていて
こっちに気づいて立ち上がった
ジンベエ)「お前さんは」
「ん?どなたですか?」
会ったことあるかな?
こんな人なら覚えてると思うけど
…ってか人?だよね?
ジンベエ)「覚えとらんのか?」
「…ナンパですか?」
ロー)「…お前…」
私の返事にローが変な顔で見下ろしてた
「え?まじでどこかでお会いしましたっけ?」
なんか見覚えのあるような、ないような…
私は顎に手を当て青い人を見ながら考えた
「思い出せそうで思い出せない。頭でも打ったかな?」
ロー)「女帝屋に揺さぶられすぎたんじゃねぇか?」
ローのため息混じりの言葉にちょっと納得してしまう
気分悪かったからなー
あの時
「そうかも。あれで結構酔いそうになったし。お姉さんインパクト凄かったしね。ついでに頭の中お花畑だった。面白かったけど…出来れば勘弁だなー。お姉さんのせいで私の頭の中もお花畑」
肩を竦めながら言えば青い人は笑い出した
ジンベエ)「面白い娘さんじゃな。確かにワシらは会話も初めてじゃ。最初から始めようかのう」
「あ、はい。では。アヤです。よろしくですー」
ジンベエ)「ワシはジンベエ。海侠のジンベエと呼ばれとる」
握手しながら自己紹介した