第35章 ☆ 観戦・帰還 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
ロー)「楽しいオペになりそうだ」
揺れる船内で手術中正直気を抜けなかった
手術が終わり船を止め浮上させた
甲板に出れば女帝屋や変なおかまがいた
話をしていたら海峡屋が起きてきた
『寝てろ』と言えば『寝ておれん』と返ってきた
傷口が開けば死ぬぞ
まぁいい
俺達はアマゾン・リリーの島の隅に船を停める事になった
俺は手術で血の付いた服を着替えようと部屋に戻った
アヤが見当たらなくて部屋にいるのかと思ったが部屋を開ければアヤはおらずシャワー室からシャワーの音が聞こえていた
血の付いた服を脱いで手に持って中を除けばアヤが倒れていた
ロー)「アヤ?!」
俺は慌ててアヤを抱き起こした
顔色は悪くない
脈もおかしくない
呼吸も安定している
こいつ…寝てるのか?
気絶か?
右肩の怪我から少し血が出ていた
服を見たが血が付いていなかったからシャワー室で倒れた時にぶつけたのか
俺はシャワーを止めアヤの身体と濡れた自分を拭いてアヤを抱えてベットに向かった
背中と肩、親指の治療して服を着せ
自分も着替えた
アヤを寝かせベットに腰を落としアヤの頭を持ち上げ頭の下に俺の足を入れてアヤの頭を乗せてゆっくり撫でた
俺は小さく息を吐いた
倒れているのを見付けたときは驚いたが…安心した
アヤの身体が少し動いた気がした
ロー)「…アヤ…」
名前を呼べば目は開かなかったが「…んー…」と声だけ返ってきた
ロー)「…お疲れさん」
アヤの頭を撫でながら言えばアヤは聞こえたのか少し目を開けて俺を見上げた
「…ろぉ?…」
ロー)「…どうした?」
アヤはふにゃと笑い「…ただいみゃ」と言ってきた
ロー)「…おかえり」
俺が小さく笑えばアヤは目を閉じて俺に擦り寄ってきた