第29章 ☆ 告白 * ロー視点 ☆ ① ☆
アヤは俺から少し離れて背を向けた
その背中は少し震えているように見えた
ロー)「返事は?」
「…ローは、私でいいの?」
ロー)「お前『で』じゃねぇ。お前『が』いいんだ」
俺がそう言うと声が少し震えているように聞こえた
「…ロー」
ロー)「なんだ?」
「…好きだよ。初めてなの。こんな気持ち」
ロー)「…」
「あっちの世界でも感じた事ない。こんなに暖かくなった事ない。私はこの気持ちが好きなんだと思う。どうしていいか分からないけど、ローの言葉が凄く嬉しいの」
ロー)「…」
「私どうしたらいい?ローと離れたくないし、ローの為なら死ねる」
ロー)「…」
「でも、怖くて…ローに捨てられるとか、いらないって言われたり…」
ロー)「アヤ」
俺はアヤの言葉を遮って名前を呼んだ
アヤに近寄り後ろから抱き締めた
ロー)「確かに俺達は出会ったばかりでお互いの事をそんなに知らない。信じろと言われて信じられないのも分かるし不安も分かる」
「…ローも不安なの?」
アヤは俺を見上げた