第29章 ☆ 告白 * ロー視点 ☆ ① ☆
アヤは微笑みながら返事した
俺はキャプテンと言われた事に思う所があり
目を細めて睨んだ
ロー)「…それやめろ」
「え?」
ロー)「俺はローだ」
俺がそう言えば
アヤは目を丸くして瞬きした後小さく笑った
「ふふっ…分かった。ロー」
そして俺の頬に小さくキスをして「手当て賃」と笑った
俺は鼻で笑って「今までの分が足らねぇな」と言えば
「つけといて」と返ってきた
アヤを椅子に座らせ背中から治療した
背中と肩の治療が終わり髪の毛を乾かして
買った服を1つ渡せば暗い声で呼ばれた
ロー)「どうした?」
「…せっかく買ってくれた服…駄目にしてごめんなさい」
駄目にした?
あのヒューマンショップでの服の事か?
ロー)「気にするな。また買ってやるよ」
そう言うとアヤは視線を下げて呟いた
「…あれがいい」
ロー)「…は?」
「あの服がいい。ローが…買ってくれた初めての服」
アヤの言葉に俺はため息を付きながら頭を撫でた
ロー)「あの服なら今イッカクが直してる」
「そうなの?」
ロー)「あぁ。だからそんな顔するな。今日はそれを着ろ」
アヤに今日の服を渡せば
その服を口元に持って行って嬉しそうに笑った
「うん。ありがとう」