第28章 ★ 過去 * 夢主視点 ★ ① ★
「…私が初めて貰った名前…《アヤ》だった」
ロー)「は?」
「驚くよね?だから、ローがアヤって名前を付けてくれた時、凄く嬉しかったの」
ロー)「…だからお前あの時笑ってたのか」
「うん。まさかまた、その名前で呼ばれるなんて思わなくて…ありがとう。アヤってつけてくれて」
ロー)「…あれはただの気まぐれだ」
「それでも、私は凄く嬉しかったんだ…その人達は凄く優しくて、暖かくて、私が少し反応したり、笑ったり、ご飯食べたりしただけで馬鹿みたいに喜んで、それがおかしくて楽しくて…その時ぐらいからだったかな…少しずつ寒くなくなって…少しずつ暖かくなっていって…」
ロー)「…」
「だから私はその人達と一緒にいたくて、忍になる道を選んだの…でも遅かった」
ロー)「遅かった?」
「…私、名前を貰った時年齢も貰ったの。彼と同い年だろうと言う事で8歳になった。動けたり、反応できるようになったのが9歳で、私はそこから学校に入って3年で卒業した」