第28章 ★ 過去 * 夢主視点 ★ ① ★
ロー)「…お前…また点滴抜いたのか」
「…ごめんなさい」
ロー)「…どうした?」
「…寒くて」
ロー)「寒い?」
「…独りは…寒いの」
ロー)「…」
「勝手に入ってごめんなさい。点滴も抜いてごめんなさい。でも…寒くて、震えが止まらないの。少しだけここにいさせて」
私の口から出た声は少し震えていて体の震えも止まらなかった
私は追い出させるかもしれないと思っていたら
ローは布団の中で向きを変えて私と向き合った
驚いて体が少し跳ねた
そんな私をほっといてローは頭を撫でてくれた
ロー)「ここなら暖かいのか?」
「…うん」
ロー)「なら大人しく寝てろ。ここで」
「…うん」
ローの近くは…暖かい
私は涙が零れそうだった
「…ロー」
ロー)「…なんだ?」
「…」
ロー)「…ゆっくりでいい。どうした?」
「…まだ寝ない?」
ロー)「俺の事は気にするな。なんかあるなら話してみろ」
「…長話になるよ?」
ロー)「気にするな」
それだけ言ってローは優しく怪我を避けるように抱きしめてくれた
ローは優しくて暖かい
これがシャチとかならここまで甘えられるだろうか
イッカクに好きか聞かれた
これが好きなのかな?
カカシにも抱かなかった気持ち
いや、カカシの隣りも暖かかったが
それよりも暖かい…カカシとは違うローの隣
ローが初めてだ
「…少し、長話に付き合ってくれる?」
ロー)「…あぁ。気がすむまでここにいてやるよ」
「…ありがとう」
ローは私を抱きしてる腕に力を入れて
私の頭にキスをしてくれた