第19章 ☆ 仲間の言葉 * ロー視点 ☆ ① ☆
「と、とにかく!この怪我は滝に落ちる前に戦ってたから!それだけ!分かった?!」
視線は下のまま
声だけ大きく明るくしてアヤは言った
「ほ、他は?!」
シャチ)「え?他?」
「何もない?!何もないなら私、寝に行っていい?!」
ロー)「アホか。もうすぐ飯だぞ」
「私いいから!ローにあげるよ!」
ロー)「それこそ馬鹿か。いいから食え。眼の事以外のなら話せるか?」
「…う、うん」
ロー)「なら顔を上げろ。仲間になったんだ。今すぐじゃなくていい。話せる様になれ」
俺の言葉に4人は目を丸くした
「「「「仲間?!」」」」
なんだ?こいつら
さっきの修行の報酬を忘れたのか?
ロー)「俺が勝っただろうが。あの勝負はお前らの報酬でやり合ったんだぞ」
4人はやっと思い出したかの様に声を上げた
ベポ)「そうだよ!オレ達負けたけどキャプテンが勝ったからアヤ仲間になったんだ!」
イッカク)「わー!女の子だ!嬉しい!」
シャチ)「宴だー!」
ペンギン)「キャプテン!そうと決まれば宴の準備しないと!」
「…⋯」
アヤは少し戸惑いながら顔を上げた
俺達以外の4人はさっきの事を忘れたかの様に
はしゃいでいた
4人のはしゃぎようを見て
アヤがこっちを見てきた
眼は戻っていた
ロー)「お前の歓迎会だ。良かったな」
俺はそう言ってアヤの頭を撫でた
アヤは眼を見開いて俺を見ていたが
困ったように小さく笑った
俺達はその日の夜
甲板で宴をする事になった