第18章 ★ 怪我の事 * 夢主視点 ★ ① ★
「私は無事に情報と文書を手に入れて里に帰るだけだった。帰ってる時に抜け忍達に襲われたんだ」
「「「「「?!」」」」」
ロー)「抜け忍?」
あ、まただ
まじで口軽くなってる
今ごろ自白剤効いてきたんじゃね?
…まぁいっか
別に里の機密って訳でもないし
抜け忍じゃなくて適当に『敵』って言っとけば良かった
「…里の忍はね、各里にあるシンボルの入ってる額当てを付けるんだよ。下忍だろうが、忍ならね。その額当てが忍の証だと思ってくれていいよ。んで抜け忍ってのは里に追われてる忍の事。抜け忍はどんな理由であれ、忍にとって、里にとって《裏切り》とも言える事をやったんだ」
「「「「「!!」」」」」
ロー)「…裏切り」
「そう。《どんな理由であれ》…ね」
私は視線を落とした
彼がそうだったように…
本当は私とやる任務だったのに
彼は『1人でやります』と言って…本当に1人でやった
1度里を抜けた奴が里に戻れたなんて聞いたことが無い
任務とはいえ…彼は大丈夫だろうか
ロー)「…」
私はため息を付いて肘をついて顎を乗せた
「…私が知る限り…抜け忍達がチームを組んでるなんて情報はなかった。そんな情報があれば各里が警戒してるだろうし、その時は何も無かったんだ…本当に、急に現れたんだ。そいつらは。雨と一緒にね」
「「「「「…」」」」」
「そいつらに襲われて戦ったんだけど、やられちゃってさ…人数が多くてねー。まぁ白兵戦を得意としてるから別にそれはいいんだけど…今思えばやっぱりおかしいんだよねー」
私の眉間に皺が寄る
今考えても腑に落ちない点が多い
ベポ)「おかしい?」
シャチ)「な、何が?」
私は手で口元を隠した
「やっぱり上忍の私がやる任務じゃ無かったんだ。任務に文句言っても仕方ないんだけどさ…夜中に手に入れれたんだけど簡単すぎた。んで帰り道に出てきた抜け忍達。あとは雨だね」
不自然な待ち伏せだった
やっぱり嵌められたのかな
本当に機密情報や機密文書かも怪しいよなー
やっぱり腑に落ちない