第17章 ☆ 手合わせ * ロー視点 ☆ ④ ☆
俺は治療器具を直しながらアヤに目を向ければ
服を見つけて着ていた
ロー)「食堂に行くのか?」
「え?!う、うん」
着終わったタイミングで声をかければ
アヤはまた体が跳ねていた
ロー)「行けるのか?」
「ふぇ!う、うん!」
アヤは視線を泳がせて明らかに俺から距離を取ろうとしていた
ロー)「お前大丈夫か?」
「う、うぅ⋯ローが急にあんな事するから」
アヤが真っ赤な顔で睨んできたが
目に涙を溜めて
下から睨みつけてるその顔は上目遣いみたいになっていて
こいつわざとじゃないのかと疑いたくなった
ロー)「その顔やめろ。悪かったな、嫌だったか」
「べ、別に、嫌とは⋯ただ、恥ずかしくて」
アヤは下を見ながらモジモジしていた
だからそれをやめろって
こいつまじわざとじゃないのか
「しょ!食堂行く!ローは?!」
話を変えようとしてるのかアヤは少し大きめの声を上げ聞いてきた
ロー)「片付けが終わったら行く。先に行ってろ」
そう言って片付けに取り掛かろうとすれば
「…待ってる」
と小さい声で呟くそうに言われた
ロー)「は?」
聞き間違いかと思った
さっきまで俺から逃げようとしてた奴が
「…邪魔じゃないなら、ここで待ってる」
頬を染めて視線を下に向けながら
さっきよりハッキリした声で言った
ロー)「…邪魔じゃない…ならそこに座ってろ」
「う、うん!」
邪魔じゃないと言ったら顔を上げすごく嬉しそうな顔をしてた
そんな嬉しそうな顔するな