第95章 ★ 出発・再会 ★ 夢主視点 ★ ① ★

服を見付けて
しばらく歩いて社に着いた




普通は社には入れない


ここには結界がされてて普段は話す事も出来ないらしい
…が…何故か私には話をしてくれる





冥母の事もこの猫…いや、この人に頼んだ







「久しぶり…しばらく厄介になりに来たよ」

長）“…童…雲母達の話で生きているのは知っていたが…本当に生きていたとはな”

「あ、信じてなかったなー。ひどーい」

長）“まぁそう言うな…して、何用で参った？”

嚇母）“1度だけ…あっちの世界に行く道を作って欲しくて来たんだ”

長）“…何故？…今、あちらの世界は…”

「さっき聞いた…だから行くの…殴らないと気が済まない奴がいてね…ケジメを付けに行く」

長）“…なるほど…ふふっ…なら報酬を…”

「何がいい？寿命とかでいい？」

嚇母）“アヤ”





報酬って言われたから
冗談で寿命とか言ったら嚇母にめっちゃ睨まれた



舌を出しといた






「…私に払える物なら…」

長）“…寿命など要らぬわ…そうだな…今度貢物を…童がいる世界の…貢物を…それで手を打とう”

「“…”」






長の言葉に…驚いて


嚇母と共に固まってしまった








長）“…どうした？”

「いや、意外だなって思って」

嚇母）“うん…僕も、ちょっと拍子抜け”

長）“…何故？…わらわ達の可愛い娘が…心から楽しんでいる…そんな世界が…わらわとて気にはなる…”






少しいじけたように話す長






「ふふっ…長、可愛い」

長）“…すぐ行きたいのか？…暇なら久しぶりに童の舞を見たいのだが…”

「…出来ればすぐに…舞は、しばらく厄介になるからね…また今度踊るよ」

長）“…そうか…なら楽しみにしておる…”

「ありがとう」

嚇母）“んじゃ…帰りも任せていい？合図する”

長）“…あいわかった…好きに行け…”

「うん。行ってきます」








長はゆっくり手を前に出して
光の玉を作ってくれた




私と嚇母はその光の玉に触れ
光に包まれた