第95章 ★ 出発・再会 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「わー!ありがとう!」
シャチにお礼を言えば
ため息をついた嚇母が寄ってきた
嚇母)“忘れ物は?”
「…なんか…旅行みたいな言い方」
嚇母)“違うの?”
「違わないか…まぁなんか忘れたら雲母達に送ってもらおうかな」
雲母)“いいよー。任せてー!”
冥母)“てー”
「よろしくね」
足元で元気よく手をあげる2人の頭を撫でていれば
後ろからなんか息を吐く音が聞こえて
腰を上げて視線を向けた
シャチ)「なんか…変にドキドキしてきた」
ペンギン)「分かるぞ。シャチ…なんでか分からないけど」
ベポ)「アヤー。寂しーい」
イッカク)「こらベポ。アヤも寂しいんだからわがまま言わないの」
「ふふっ…皆も気を付けてね…ローを起こすの、頑張って♡」
「「「はっ!」」」
ロー)「…」
「ふふっ」
この感じ…好きだなー
そんな事を思っていれば
今度はジジィのため息
皆…ため息つき過ぎじゃない?
クロガネ)「…ったく…アイツによろしくのう」
「…大丈夫。ちゃんと渡して来るよ。任せて」
クロガネ)「何かあれば…」
「大丈夫だってばー!それより…皆!ローの事ちゃんと寝かしてね!ちゃんと起こしてね!浮気しない様に見張っててね!」
ロー)「おい」
「「「最後のは任された!」」」
ロー)「…」
クロガネ)「…最後だけか?」
「ふふっ…んじゃ…行ってきます」
そう言って嚇母に視線を向ければ私の肩に乗ってきた
最後にローに目を向ければ目が合って
笑って軽く手を振って
私は煙に包まれた