第95章 ★ 出発・再会 ★ 夢主視点 ★ ① ★
嚇母)“遅い”
「「…」」
甲板のドアを開ければ
腕を組んでこっちを睨む嚇母に出迎えられた
後ろでは見送り組がいた
私達に気付いた雲母と冥母が笑顔で走ってきた
笑顔なのは雲母だけだけど
雲母)“主様!主様!タトゥーは?!見せて見せてー!”
冥母)“…”
「わー。雲母は今日も可愛いね。これがタトゥーだよ。かっこいいでしょー」
雲母)“かっこいい!凄いすごーい!”
足元でしっぽを振って見上げる雲母が可愛くて
腰を落として約束していたタトゥーを見せれば
目を輝かせて拍手してくれた
雲母可愛いなーなんて思っていれば
低い声が耳に届いたので
顔をあげれば
すんごい顔の嚇母と目が合った
嚇母)“無視するなんて随分度胸があるね。僕言ったよね?その気になればアヤの体を乗っ取るぐらい出来るって”
「怖いから止めてって言ったー」
嚇母)“なら言う事あるでしょ?”
「はい。すいません」
嚇母)“ったく”
ロー)「…」
私のせいじゃないのにーと思ったけど
まぁいいや
嚇母を(適当に)宥めて
見送り組に目を向けた
あ、忘れてた
「シャチー!髪の毛まとめてくれない?」
シャチ)「お前なぁ!そう言う事は早く言えよ!」
「パパッと!簡単にまとめてくれたら嬉しいなぁ」
シャチ)「ならここに座れよ」
「ありがとうー」
見送り組の中にシャチがいたので髪の毛を頼んだ
手際がいいよねー
シャチは三つ編みにしてからお団子にまとめてくれた