第88章 ☆ その後 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
クロガネ)「…後で分かった事なんじゃが…イアンは初めからアヤを狙っててのう…」
ロー)「狙ってた?」
クロガネ)「アヤに気付かれんように初めに会った時から幻覚をかけていったんじゃよ…助けられたって言うのも幻覚じゃった」
「「「…」」」
クロガネ)「…半年間の剥奪を終え、任務に復帰する時からアヤはカカシの隊に入ってのう…カカシはそれから余計にアヤから目を離さんくなって、アヤもカカシから離れんくなった」
「「「…」」」
ロー)「…」
クロガネ)「そんな時、抜け忍となったイアンの目撃情報が出てきてのう…アヤに討伐命令が下ったんじゃ…監視付きでな」
ロー)「監視って言うのは」
クロガネ)「カカシじゃよ…アヤがいる部隊の隊長でもあったからのう」
「「「…」」」
クロガネ)「…2人で向かって、イアンを見つけた時…無抵抗じゃったそうじゃ…アヤに取って初めての殺しじゃった…あの雪の中の事は、封印されたからのう…アヤは覚えとらんから、アヤが覚えとる記憶での初めての殺し…心配でのう…戻ってきたアヤに『大丈夫か?』と聞けばアヤはゆっくりワシに目を向け口を開いた…最後のイアンは、笑ってたそうじゃ…『イアンに…笑って「また今度」って言われた。「どう言う意味?」って聞いたら「僕は諦めないよ。君を逃がさない。今度はちゃんと君を僕のモノにするからね。僕のアイビー」って言われたんだけど』って言っとった」
イッカク)「…気持ち悪っ」
シャチ)「確かに…気持ち悪ぃな」
嚇母)“…”
ベポ)「アイビーって何?」
クロガネ)「…植物じゃよ…その植物の花言葉は永遠の愛とかあるんじゃが…死んでも離れないって意味もあってのう」
「「「…」」」
クロガネ)「アヤも不気味がってか、隠すように震えとった…そりゃ気持ち悪いじゃろうな…しかもアヤはお化けの類が苦手じゃから、余計に」
「「「え?」」」