第88章 ☆ その後 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
クロガネ)「…アヤを見つけた時…珍しく雪が降っててな」
ロー)「…雪?」
クロガネ)「そうじゃよ…アヤは幻覚をかけられた状態で自分を助けようとする捜索隊を皆殺しにしとった…」
「「「えっ」」」
クロガネ)「白い髪を靡かせて…辺りも雪で白に染まってたのに…アヤの周りは血の海じゃった」
「「「…」」」
クロガネ)「血に染る髪と服が…椿みたいでな」
ロー)「…椿?」
クロガネ)「椿を知らんのか?冬に咲く…綺麗な赤い花じゃよ…」
「「「…」」」
ロー)「…」
クロガネ)「アヤが椿のようでな…その後からじゃ…アヤが《夜叉白雪》と呼ばれだしたのは」
ベポ)「夜叉白雪って?」
クロガネ)「…当時の、アヤの2つ名じゃ…白い雪が降る中、修羅のように人を斬る姿が…正に夜叉みたいだったんじゃよ」
シャチ)「そう言えば、前に手配書見てた時…」
イッカク)「うん。言ってたね。あんまりいい思い出じゃないって」
ペンギン)「それが原因か」
クロガネ)「それは後で話してやるわい…この話はまだ続くんじゃ」
「「「…」」」
クロガネ)「アヤは幻覚をかけられた状態でカカシに向かって来たんじゃ。アヤはカカシを認識出来とらんくてのう…声も届かず、カカシはアヤの幻覚を解こうとしたんじゃが、解こうとしたらアヤが苦しみ出してな…」
嚇母)“なんで?普通の幻覚じゃなかったの?”
クロガネ)「普通の幻覚ならアヤにだって解けるわい…アヤはそれが出来んようにされてたんか分からんがカカシでも解くのに苦労してな」
嚇母)“…なるほどね”
「「「…」」」
クロガネ)「…カカシはアヤの動きを止める為に動いていたが…アヤはカカシを殺すつもりで攻撃しててな…カカシ以外、アヤと対等に戦える奴がおらんかったから、ワシらは見てる事しか出来んかった」
「「「…」」」
クロガネ)「そして…アヤはカカシを刺した」
「「「?!」」」