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【呪術廻戦】運命の白い糸【五条悟】

第2章 邂逅編


その沈黙を解くのは、忘れていたハルカの荷物の存在。軽さに忘れていた背後の存在を自身で触れた肩紐で思い出し、そう言えば背負っていたんだっけ、とハルカはがさがさと音を立てるリュックサックを下ろす。

『ねえ、悟君見て!お菓子いっぱい持ってきた!』
「お、やるじゃん。ゲームしながら食おうぜ」
『うんっ!悟君の好きなの、ママにいっぱい買ってもらったの』

がさがさと菓子が無限に出てくるんじゃないかと、リュックから取り出しながら笑ってる友達に、お菓子のチョイスでさえも自分優先に考えてる事を知って嬉しくなる悟。
嬉しさで一纏めにした気持ち。高鳴る鼓動に悟は本能的にこのままではまずい、と気持ちを逸らす為、すぐに携帯ゲーム機を持ち出して、悟専用の一機ともう一台あるゲーム機をハルカへと差し出した。

「ん、ほらやろうぜ?」

そのままの流れでゲームを始め、オレンジジュースの注がれたグラスとハルカが持ってきたお菓子(個装のクッキーやフィナンシェなど焼き菓子がいくつかトレイに乗っている)を運んできた、悟の母。
悟の母はゲームをポーズにして見上げておやつタイムを挟もうとしてるふたりに「なにかあったらリビングにいるから」と伝えて去っていく。
まあ、いつもふたりして仲良く遊んでいるのだから特に気になる事は無いだろうと思ってる彼女はリビングにてタブレットでひとまずお昼頃まで仕事を進めていくのだが……。

まだゲームは始めたばかり。ポーズ状態でお菓子に夢中になってるハルカと悟。
サクサクと持ってきたクッキーを食べているハルカをじっと見ながら、悟もお菓子の袋をガサガサと音を立てて封を開け、もぐもぐと口を動かす。

「(……コイツ、甘いの好きだよなあ…)」

悟も甘いものは嫌いじゃないけれど、ハルカほど食べるってわけじゃない。
ハルカが持ってきた、色々な種類の駄菓子のいくつかに手を付けている悟はハムスターのように頬張るハルカをじっと見ている。見ていて飽きない、というか面白いというか。
そんな彼の視線に時々気が付き、ハルカもリュックから取り出したお菓子を食べている悟を食べている手元やジュースの入ったグラスを見ながらも彼女も良く悟を観察していた。
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