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【呪術廻戦】運命の白い糸【五条悟】

第2章 邂逅編


お婆ちゃん、お爺ちゃんに自分が行かない事でどうなってしまうのか。本当は悟と遊びたいけれども優先すべきは家族なんじゃないのか。
はっきりとはこの場では言えないけれど、頭の中では悟と一緒に居たい気持ちが彼女にはあった。そして口に出せず泳ぐ視線に、都内に引っ越してきて明るくなったハルカも元からの少し優柔不断な性格は変わらずそのままか、と父である彼は十分に理解してる。
なら、その心にある意思を引き出そう。小さく「よし…」と呟くハルカ父はハルカを撫でる手を退けた。

「ん?じゃあ悟君とは遊ばないのか?せっかく約束したのに?」
『えっ…』
「ふーん?じゃあパパが悟君家に預からせて貰おうかなー!ハルカはお婆ちゃん家に行きたいんだもんな?」
『や、やだっ!パパはだめ!私が悟君と遊ぶのっ!』

父親が悟と遊ぶなんてずるい!とムキになるハルカと本心じゃないが娘の意見を引き出すために芝居を打った父親という二人を見て、クスクス笑う悟母とそのスカートを緩く掴む、呆れた表情の悟。

「(いや、俺はハルカの親父さんと遊ばねえし……)」

父と娘のプチ喧嘩を見た後に、顔を合わせる五条親子。母は悟に向かい微笑み、小さく良かったわね?と囁いてその白髪をくしゃ、と撫でる。
むすっとした表情のつもりで悟は母の言葉に頷いてはいるが、その表情は嬉しさが突き抜けて隠しきれておらず、不機嫌そうにはとても見えない。
頬を膨らまし父親に色々と言いくるめられてもまだ納得してないハルカを笑いながら、父は悟母に向き直った。

「しかしいいんですか?うちの子預かって貰って」
「いいんですよ、うちも悟ひとりだし遊び相手が居るのは有り難いですから!」
「いやあ、ありがとうございますー!なんかありましたらうちも悟君預かりますから、今回よろしくお願いします!」

大人達のやりとりを見上げ、それぞれの親の服を掴んでたふたりも掴むのを止め。
ハルカは少しはにかみながらも悟に笑う。

『……これで約束通り明日、悟君と遊べるね…?』
「あ、ああ。明日、俺も色々準備するけどオマエも遊びたいものあったらなんか考えとけよ?」
『……うん!いっぱい遊ぶ方法考えとく!』
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