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【呪術廻戦】運命の白い糸【五条悟】

第2章 邂逅編


……この流れじゃ遊んで良いって事なのかな?
悟とハルカは無言で互いに視線を合わせて笑った。アイコンタクトでやった!とでも言ってるような、きらきらとした瞳で見合っている。その瞬間にハルカの父親は「けどなあ、」と付け足すものだから小さなふたりだけではなく悟の母も父に急いで視線を向けた。
ハルカの父は申し訳無さそうな表情で娘の白髪頭をわしわしと撫でる。その言葉を追加した父親をハルカは少し泣きそうな顔で見上げていた。

「……休みは休みでも、明後日の夕方じゃあ駄目か?」
『え、どうして…?』

ハルカは明日はなにもない日だと知っていた。明後日は予定が入っていた事も。
父親はハルカをじっと優しい眼差しで見てる。そんな親子を悟は驚いた顔で眺めていた。

『明後日はおばあちゃん家の所で、明日はなんもない日でしょ……?』
「んー、そうなんだけどな~?明日早く家を出てお婆ちゃん所に泊まって、明後日畑仕事を出来るだけ手伝おうって話が出てなあ……、まあ、子供の手じゃあ重いものも運べないし連れて行かなくても良いけどこっちに置いてくのは流石になー……」

──畑仕事。
ハルカの祖母、そして祖父。どちらも健在でありどちらも大切な存在。しかし良くお菓子をくれるという事もあってハルカは祖母派、所謂おばあちゃんっ子である。
ハルカは二人を疎かにしたいわけでもなく、土いじりは嫌いじゃない。新鮮な野菜は美味しくて、嫌いだった人参や胡瓜も祖母達が汗水流して作ってる事と、実際に種まきやら水やり、肥料に雑草抜きなど手入れを手伝ってみれば、野菜嫌いなんて言ってられない。
ただ、この地から遠い場所にその家はある。また畑仕事を手伝うとなるとそりゃあ明後日の内に行き帰りの移動時間と手伝う時間となれば短くもなるわけだ。
小さいながらもなんとなく分かる大人の事情…それじゃあ家の事は断れない、この地に引っ越してきた時と同じ様に、自分の我儘にまた付き合わせてしまう……。
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