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怪しい者ではありません【名探偵コナン】

第2章 心機一転、二転、三転!?


こんな身近で爆発が起こるなんて…そんなマンガみたいな…いや、マンガの世界なんだけど。
つい何時間か前まで自分が居た場所の変わり果てた惨状を見て、怖さで身体が小さく震える……

隣に座る赤井さんが平然としてるのは、彼の冷静な性格のおかげなのか、爆発なんてこちらでは日常茶飯事だからなのか分からないけど……(劇場版では毎度派手な爆発や銃撃も当たり前だったし)

この世界には平穏な場所なんて無いんだろうか……漠然とした不安でいっぱいになってきた。


ちょっと今は一人になるのは怖い…誰かと一緒にいたい。赤井さん以上に頼れる人物なんて、そうそういないのも明白…


沖矢さんの住んでたアパートが火事になる展開はあった。赤井さんの住んでる所で何か起こるっていうのは…描かれていないだけかもしれないけど、記憶にはない。




「赤井さん……やっぱりしばらくここにお世話になってもいいですか?」

「しばらくと言わず、好きなだけ居てくれればいい」

「とりあえず、しばらくで!…なんか一人になるのが怖くて…」

「俺に出来ることがあれば、何でも頼ってくれ」

「……!赤井、さん…っ…!?」


赤井さんが優しく笑ったと思えば次の瞬間には身体を柔らかく抱き締められていた。抵抗しようとしても、逆にしっかり抱え込まれてしまう。


「いいから大人しくしろ…怖いんだろう?」

「は、い……」


少し冷静になってみれば、彼は私を宥めてくれてるんだと気付く。

久しぶりにハッキリと感じる他人の匂いと体温……頭をポンポンとされると、これがすごく落ち着く。


充分すぎるくらい抱擁を堪能させて頂き。そっと彼の肩の辺りを押して、身体をゆっくり離していく。

途中、物凄く近い距離で目が合ってしまい。若干瞼が伏せられてる影の落ちた目元に……心臓が飛び跳ねた、息が止まるかと思った。男前が過ぎるのも考えものだ…!

なんとか身体を元の位置へ戻す……でもちょっと今の雰囲気は危なかったというか……キスしてもおかしくない空気だったと思うのは私だけ…?…考え過ぎか。


息苦しいような胸騒ぎが酷くて。それが落ち着いてくれるまでには、かなりの時間を要した。




その後再びベッドを貸してもらったけど、一睡もできないまま外は明るくなった。まあ、既に一度酔い潰れて寝てたし…

ちなみに彼はリビングのソファだ。
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