「新テニ」理想のペア、Exciting situation
第4章 地下鉄より地下の秘密のテニスコートへ
立ち入り禁止の扉を警備員が開け、跡部を先頭に理想のペアたちが中に入ると、中は真っ暗でした。
しかし、跡部がパチンと指を鳴らすと、不思議と明かりが点き、辺りが見えるようになったのです。
先に進むと下り階段がありました。足下に気を付けながら、降りて行った先に行くと、広いところに出ます。そこも初めは真っ暗でしたが、跡部がパチンと指を鳴らすと、明かりが点きました。
辺りが見えるようになると、理想のペアたちは感激した様子でいました。広いところは何と、テニスコートだったのです。
また、テニスコートの周りには線路があり、少年たちの目を引かせました。
「へぇー、コートの周りに線路か」
丸井が線路の横をぐるっと歩きます。
「電車も停車してありますよぉ。通常の電車よりも大きさが小さめのようですねぇ。人は乗れなそうです」
木手が電車を見つけ、中をのぞきました。電車の中はせまくなっていたようです。
「こいつは電動列車で電池で動くものだ。今回、こいつを使用してテニスで勝負っていうのはどうだ?」
跡部が木手の見つけた電車を片手で指して言いました。
「いつものテニスのルールとちがうってことか?」
丸井が聞くと、跡部が頷きます。
「ああ、そうだ」