「新テニ」理想のペア、Exciting situation
第4章 地下鉄より地下の秘密のテニスコートへ
「お前らが芝谷駅でオレからボールを受け取って行ったあと、うちの警備員から電話があった。駅でお菓子を売ってる外国人がいるってな。オレも調査しようとしたとき、芝谷駅でお菓子を売っていた外国人がいたんだ。それが、そこの茶髪の外国人だ」
「カークが!?」
丸井がバッと彼の方に顔を向けます。
「ああ、それで茶髪の外国人にうちの警備員が声を掛けたら、逃げて行ったんだ。お前らと同じ方向の電車に乗ってな」
「マジで・・・・・・」
「そんなことあるのですね・・・・・・」
「まあ、別にお前らは黒部コーチのゲームに参加してるだけだから、外国人と関わり合いになることはないと思っていたんだ。ところが、関わり合いになるとはな。丸井、お前が万川駅で茶髪の外国人に連れ去られたことも知っている。南傘ヶ谷駅でお前が外国人を引き渡した警備員はうちの警備員だ」
「おおー、そうだったんだ。じゃあ、跡部のところの警備員さんに助けられたな」
「あのあと、オレも南傘ヶ谷駅に行ったら、茶髪の外国人はいろいろとうちの警備員たちに尋ねられていたな。そこをオレ様が丸く収めたってところだ。ところで、もう一人の外国人はどうした? あいつもそこにいる茶髪の外国人の仲間だろう? あーん」
跡部は濡烏のことも警備員から報告を受けていたようです。彼の姿を探していました。