「新テニ」理想のペア、Exciting situation
第1章 プロローグ
「まあな。どうもあいつとぶつかったり、どこかしらで行き会うことが多いなって思っていたんだ」
「単純に木手と行き先が合うだけかのぅ」
「オレも不二か柳とよく行き会うことあるな。偶然が重なっただけかもしれないよ」
「そっかー」
丸井たち立海が会話している一方、離れたテーブル席に木手たち比嘉もコーヒーを飲んでいました。木手は甲斐と平古場の三人で来ていたようです。
甲斐と平古場はあることに気付きます。木手が丸井の方をチラチラ見ていたのです。少年たち二人はニヤニヤしながら口を開きます。
「永四郞、誰をチラ見してるさぁ」
「もう三回は見ていたばぁよ」
「丸井がどうかしたさぁ?」
「立海のいる席に移動しても別にいいさぁ」
「ゴーヤー食わすよぉ」
木手がメガネを光らせながら甲斐と平古場にゴーヤーを突きつけました。すると、ニヤニヤしていた少年二人の顔が真っ青になり、同時にコーヒーを飲みます。
木手もコーヒーを飲み、カップを置いてからテーブルの上を見ていました。丸井たちの声は耳に入っていたようですが、会話の内容までは聞こえません。
立海のいたテーブル席が少しの間、しーんとなっていましたが、柳生が丸井の肩にぽんと手を置き、アドバイスします。