「新テニ」理想のペア、Exciting situation
第2章 芝谷駅で迷う外国人と幾つもの誘惑
「Stop it(やめろよ)」
外国人のフリをした青年が、理想のペアの前に出て茶髪の外国人男性を止めます。すると、彼は香水を自分に振りかけ、
「This smells good(これ、良い匂いだぜ)」
何と、青年の顔に向け、香水をかけてきたのです。
「……っ!」
青年はかわしましたが、ニオイはまともに嗅いでしまったようです。彼にとって、だめな香りだったか、顔をしかめていました。
「You're awesome(お前はすっこんでな)」
外国人男性は香水を自分にまたかけます。青年はニオイがたまらなくなったか、お手洗いへ駆け込んで行ってしまいました。
「あちゃ、お兄さん、トイレ行っちゃったな……」
「オレも気分悪くなってきました」
木手も外国人男性の香水のニオイに酔いそうになっていたのでした。
「キテレツ…」
木手を心配しつつ、丸井も香水のニオイをキツそうにしていました。
「By the way, who are you?(ところであなたは一体誰ですか?)」
茶髪の外国人男性のことも怪しんでいた木手が彼に聞きます。しかし、彼は無視し、
「I'll take you somewhere nice.(オレがいいところに連れて行ってやるよ。)Come with me(一緒に来な)」
と、丸井を連れ去ってしまったのです。