• テキストサイズ

「新テニ」理想のペア、Exciting situation

第2章 芝谷駅で迷う外国人と幾つもの誘惑



 翌日の午後、丸井と木手はU-17合宿所(アンダーセブンティーンがっしゅくじょ)を出発し、新色駅まで来ていました。


 新色駅は人混みでごった返していて、理想のペアは切符売り場にたどり着くまでひと苦労です。


 「はあ、やっとここか」
 切符販売機の前で言った丸井でした。荷物の中から、黒部コーチからもらったメモと財布を取り出します。


 メモには、これから向かう5つの駅名が書かれてありました。


 「で、まずは電車、どこに行きますか?」
 丸井が見ていたメモを覗き込んで聞いた木手です。


 「あれ、黒部コーチから何も聞いてねえの?」
 木手の方を振り返った丸井は、目をパチクリとさせていました。


 「はい、乗る電車についての詳細は丸井くんから聞くようにとおっしゃられていましたので」


 「へえー」
 丸井は心の中で、木手と勝負するのにどうなっているんだと思っていたのでした。


 「で、まずは電車、どこに行きますか? 向かう駅を教えてください。早くしないと後ろが詰まってしまいますよぉ」


 「あ、そうだな。まずは芝谷駅だろい」
 後ろの方をチラッと見ると、もう何人か丸井たちの後ろに並んでいました。丸井はすぐ木手に、これから行く駅を教えます。


 「芝谷駅ですね。切符代はいくらでしょうか?」
/ 151ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp