第10章 お酒は程々に
クレハを部屋で寝かせリビングに戻ると既に喜夜とレトルトが酔いつぶれていた。
『…だろうな。はぁ。』
ふと、キヨに目をやるとうつらうつらしていた。
『大丈夫?今水持ってくるね。』
私はミネラルウォーターを手に取りキヨに渡す。
散らかった物を片付けてテーブルを移動させて、ソファーは、ベッドにもなるソファーベッドなので準備をするために2人を起こす。
『2人共取り敢えず起きて。ベッドに変えるから。』
声掛けをするとふにゃふにゃと起き上がり取り敢えず2人にも水を飲ませ準備する。
2人は直ぐに横になり寝てしまった。
キヨは、端のソファーで座ってる。
『大丈夫?』
私が声を掛けると
『えっ』
腕を引っ張られ抱き寄せられた。
『ちょっ!』
抵抗しようにも、上手く力が入らない。
キヨの上に跨る体制になってしまい、首元にはキヨの顔が埋められる。
『キヨっ!離して!』
キ「う~やらぁ~!」
耳元で喋られるとヤバい!
『っ!本当っ!ダメだってっ!』
キ「う~桜おれのこと嫌い?」
甘えた声で耳元で囁かれる。
私も抵抗して動いたせいで酔いが一気に回り始める。
『っ!嫌いじゃないっけどっ!本当っダメってっ!』
どうしよう、力が入らない。