第6章 先手必勝
お互い譲らない戦いに遂に決着が着く。
カキーン!
メテオを決めたのはキヨだった。
『…嘘。本気でやって負けるなんて…』
キ「っ!しゃあぁ!今度こそちゃんと勝ったからな!」
『…そうだね。本気でやって負けちゃった…』
自分が用いれる最大限を出して負けたんだ。悔しくはない。
キ「じゃあ、お願い1つね。」
私は、何を言われるのだろうと、不安に思ってると
キ「一緒に写真撮って。」
『はひぃ?』
思ってもない答えに、変な声が出てしまった。
キ「桜ちゃん、家族以外で誰とも写真とか撮った事ないでしょ?」
『ないけど…写真は…』
消してもらう予定が逆に増えるとは、思ってもなかったからぐにゃぐにゃと、感情が回る。
それを横で見ていたキヨ君が
キ「まぁ無理にとは、言わないけどさ。何となく桜ちゃんの初めてが欲しかったんだよね。」
と、私の顔を覗き込む。
そんな言い方されたら、女の子って落ちるんだろうなぁ。
『…。負けたしいいよ。』
キ「えっいいの?」
私の答えが的外れだったのか、言った本人がビックリしてる。