第6章 先手必勝
『ふぇっ?』
予想もしてない提案に変な声が出てしまう。
キ「この間の勝負、あれ本気じゃなかったでしょ?」
『なっ何でっ?』
何故分かったんだろうか!私があたふたしてると
キ「っぶはっw桜ちゃんって分かりやすいよなw」
ケラケラと笑うキヨ君に私は訳が分からなくて、固まってしまった。
キ「桜ちゃん、あの時目は真剣なのに心ここに在らずって感じだったでしょ?そんなんで勝っても全然嬉しくない訳。それをずっと俺引きずってて、気持ち悪いからハッキリさせようぜ!」
そう言いながら悪戯っぽく笑うキヨ君に、何とも言えない気持ちが湧く。
『そうだね。ちゃんと真剣にやらないと失礼だよね。分かった、やろ!』
キ「そう来なくっちゃ!」
リビングには、ある程度ゲーム機が設置してあるので、Switchの電源を入れ、キヨ君にコントローラーを渡す。
キ「俺超強いから!」
『うん。御手合わせお願いします。』