第6章 先手必勝
『…何』
電話の掛け主は、喜夜だった。
「桜!ゴメンなんだけど、今事故渋滞ハマっちまって、車全然動かなくて帰るのが何時になるか分からなくて!」
どうやら今日は車で出掛けてるらしい。
「んで、キヨが荷物を取りにそろそろ着くと思うんだけど、俺の部屋に有るから渡しといて!頼んだ!」
『はぁ!っちょっと待ちなさっ!』
私が言い終える前に切れた、と同時にインターフォンが鳴る。
急いで降りるとキヨ君が門の前で待ってる。
『ゴメンキヨ君!今開けるね!』
門のロックを外しキヨ君が玄関まで来る。
キ「こんにちはぁ~ってヨシヤは?」
『今説明するから上がって。』
私はキヨ君とリビングに向かう。
ソファーに座るキヨ君に冷蔵庫から出したお茶を手渡す。
「あれ?俺お茶好きなの言ったっけ?」
『え?だってキヨ君いつもお茶持ってるよね?だから好きだと思って出したんだけど?』
私がそう言うと、へぇと言いながらキヨ君がお茶を飲む。
『喜夜から連絡有って、出先で事故渋滞にあったみたいで帰りが何時になるか分からないみたいで、キヨ君に荷物渡すように頼まれたの。』
キ「そうなんだ。あいつも運がなかったんだな。」
『今荷物持ってくるね。』
私がそう言い反対側に座ってたので立とうとすると、
キ「んや、荷物は後でいいや。それよりさ。」
キヨ君は、私の隣に座り
キ「スマブラやろうぜ。」