第23章 少しづつ
すると少しだけ扉が開き
あ「ううん、怖くない。」
と、秋兎が扉越しに話す。
『良かった。あっちのお兄ちゃん達にちょっと話して来るから、もう少しそっちで待っててくれる?』
そう声をかけると、少しだけ空いていた扉が閉まる。
キ「え?何々?誰かいるの?」
『キヨ、レトルトさん。子供好き?』
レ「唐突やね?嫌いではないけど、そんなに関わりがないからなぁ。俺は何とも。」
キ「俺は、普通かな?」
2人の話を聞き、桜は子供達の話を始めた。
キ「成程ねぇ。」
レ「複雑な事情があるんやねぇ。」
『私も、まだおじぃから詳しく二人の事聞けてないから分からないんだけど、キヨとレトルトさんが危険じゃないって教えてあげたかったんだよね。』
ヨ「どうやってこれから教えるん?」
『それは、もぅ大丈夫。さっきので危険じゃないって分かってくれたから。』
皆がハテナを浮かべていると
『これ。』
と言いながら、途中で止めたゲーム画面を指さす。
キ「…あっ!そっかそれでスマブラやりたいって!」
『そゆこと。』
ヨ「全然分かんねぇ!」
『ゲームってさ、簡単に人間性が見れるんだよね。例えば暴言ばっか吐いて機嫌悪くなる人は、中身がそう言う人間って事。逆に凄い楽しそうな雰囲気を出す人なら?』
ヨ「そっか、何をしても一緒に楽しめるのか。」
『子供ってそう言う雰囲気に1番敏感だから、言葉で伝えるより、自分の目で見て感じて欲しかったんだよね。』
そこまで二人の事を考えて行動する桜に一同は驚いた。