第2章 両 想 い(♡)
程よい温度の湯船にバスボムを入れると、炭酸の泡と共にもこもこと色が拡がっていく。知ってる、これ高いやつだよね、1個1000円ぐらいの。それ常備してるってすごくないか。
リエーフもこれ使ってるのかな、なんて思いながらはちみつ入りのシャンプーとリンスをお借りする。洗い終わって浴槽に戻るが、そわそわして落ち着かない。リエーフのことだから、お風呂から出たらまた一緒に寝るって騒ぎそうだし。
『心配しても仕方ないか...なるようになるよね』
こんなことならムダ毛処理ちゃんとすれば良かった、なんて思いながら、お風呂を上がる。
アリサさんのブラトップはサイズもちょうど良かった。リエーフのTシャツも、まぁ想像通りのでかさで、もはやシャツワンピだ。問題は、下。
同じショーツは履きたくないけど、でも履かないのはさすがにちょっと痴女。お願いリエーフ、ちゃんと洗うから許してねと念じながら、Tシャツの横に置かれていた短パンに足を通した。
ドライヤーで髪を乾かし、好きに使ってと言われたお高そうなスキンケアと、これまたお高そうなヘアオイルを借りて、なんとか見せても大丈夫なレベルになる。
『お待たせ、上がったよ』
「おかえりなさ.........」
リエーフ、わたしを見つめ、絶句。
「やっば可愛すぎる鼻血出そう無理っス」
小動物を相手にするかのようにそろそろと近づくと、はぐしますと宣言をし、返事を聞く前にすっぽりと腕の中に収められた。
『り、リエーフ?』
「あー、まじやばい、ちっちゃくて可愛い
え、てか俺のシャツ似合いすぎじゃん
短パンも履いてくれたんだ、やばい可愛い」
これもう一生洗濯しませんとまで言い出したから、さすがにそれは洗ってねと苦笑い。
「俺も急いで入ってくるんで、
2階の右側、おれの部屋なんで!」
待っててくださいね〜と叫びながら、リエーフはお風呂に消えた。ちょうど見たいテレビも終わったところだったので、リエーフの部屋へと向かう。
階段には、色んなところで撮ったであろう家族写真がたくさん飾られていて、中には小さい頃のリエーフもあった。ちびちゃんリエーフ、可愛いなぁ。