第7章 夏 休 み 合 宿 後 半 戦(♡)
もうなんでこんな男だらけの所で寝るかなぁと小言を言いながら、リエーフは柏木の前にしゃがみ込み、声を掛ける。
「悠里センパイ、起きてください」
『......や.........だ......』
「やだじゃないの、ほら、
まだ体も元気なわけじゃないんでしょう?」
『......ぅ...ん............』
「ね、お布団で寝ましょう?」
おーい、と声をかけ、ぺしぺしと頬っぺたまで叩かれているが、まるで目が覚める気配がない。
「悠里、起きて、おれの寝る場所ない」
『......いっ、...しょ......ねぅ......』
「うん、一緒に寝ようか」
「何言ってんスか研磨さん!ダメです!」
研磨の提案にもぽやぽやしながら答える柏木。だが口数が増えてるから、徐々に覚醒しつつはある、と、願いたい。さすがにこの部屋で寝かせる訳にはいかないし。
と、リエーフが横にごろんと寝転がり、柏木のデコやら鼻やらほっぺやらをつんつんと指先でつつく。
「悠里センパイって、
めっちゃ可愛い顔してますよね」
寝てると幼くて超可愛い、と言いながら、カシャカシャと写真を撮り始める。おいおい、人の膝の上で寝てんのにいいのかよ。
「俺の膝でも寝て欲しいけど、
そしたら写真撮れないスからね!」
待ち受けにしようかな、それは悠里が怒ると思うよ、研磨さんそんなこと言わないでよ、俺は後でチクリます、などとやり取りをしていれば、もぞもぞと動く柏木。
ころんと寝返りを打ち、今度は俺の方に体の正面を向ける。それから眩しいのを感じたのか、俺の腹部に顔をぐりぐり押し付けながら何かごにょごにょと言っている。
『ん、んん.........っと、......た、べる...』
「柏木、俺のことは食わないでね」
『む、ぅ......』
むくりと上体を起こした柏木、合わせて起き上がるリエーフ。ぽけっとした顔で周りを見渡した後、リエーフにふにゃりと笑ってそのままダイブする。
そのまま後ろにコケたリエーフの頭が犬岡のケツに当たり、何事だと動画を見ていた奴らが振り返る。
「ねぇ、だめ、悠里寝ないで!?」