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【SPY×FAMILY】dear twilight ※全年齢

第4章 家族の休日






ロイドは時計を見て、ふたりに言った。

「すまないが、行くところがある」




…………




情報屋である、フランキーの元を訪ねた三人。


「あー、もじゃもじゃ!」

「おう、来たか」


封筒を渡しながら、フランキーはにやにやとロイドを見る。

アーニャと共に連れてきた最初に比べ、
ユノの雰囲気が随分女性らしく、柔らかくなっているように感じる。
「なにしたんだ?」と言う問いに、
ロイドは「別に」と少し照れたように言い、そっぽを向いた。


フランキーは、
ユノが事情を知った上で
家族として協力していることを知っている、
たったひとりであった。



「よし、では行くか、………」


ロイドが振り向くと、
先程までうろちょろと周りを物色していたアーニャは、
ソファで瞼を重そうにしていた。


「アーニャさん?」

「はは、…あーにゃ、ねむ、…」



ぐう、


「……………」



「おい、こんなとこで、………」

「はしゃいでいましたし、疲れたのかもしれませんね」


フランキーは口元に手を当て、ふたりを眺めていた。
やはりはたから見ると、どこか他人行儀に見える。


「しばらく、起きねえだろ。その間、奥さんとふたりでデートでもしてくりゃいい」

「で、……? いや、そういったことは、この関係に」


フランキーがロイドの服をぐい、と引っ張る。
ロイドはなんのつもりだ、と言わんばかりの表情だ。


「ミッションが完了するまでは、良好な関係を築く必要があるんだろ?これからやっと自由ってところを協力させてるんだから、もう少し考えてやったらどうだ」

「…………」


フランキーがいうことも最もである。
ロイドは基本、ミッションのことしか考えていない。
しかも、夜は都合よく性の処理をさせてしまっている。
考えてみたら、かなりの悪党っぷりである。


「………ユノ、フランキーもこう言っている。ふたりで少し出ようか」

「ロイド、………わかりました」



アーニャの寝顔をちらりと見たあと。
ユノはロイドに続いて、部屋を出て行った。


フランキーはドリンクのストローを噛みながら、言った。


「………女の扱いが極端だな」



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