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【SPY×FAMILY】dear twilight ※全年齢

第3章 ふあんのいろ





「…………、」


「はは、きづいたか!」

「アーニャさん?………わたし、」

「気分はどうだい?」



ユノは 
お腹を押さえ、唸っていた。

お腹が、痛い。そう言って、
気が付けば、眠ってしまっていたのだ。


「アーニャ、もう遅い。ユノはもう大丈夫だから、寝るといい」

「はは、………へいき?」

「うん………心配かけて、ごめんね」

「なら、いい!またあした!」


アーニャはにこっと笑って。
手を振って、部屋を出て行く。
ロイドが「歯を磨くのを忘れるな」と
言ったことについては、
完全にシカトであった。

「全く、…………」

ロイドが呆れるように、
腰に腕を置いて息を吐いていると、
ユノが小さな声で謝った。


「ごめん、なさい…………」

「何か、古いものでも食べたのかい?そんなもの、うちにあっただろうか、」

「違い、ます…………ごはんを、食べすぎ、ました」


ユノはどうやら、
お腹がぱんぱんになるまで、
ひたすらご飯を食べ続けていたそうだ。
流石にもう限界だ、と思ったところで、
食べるのを止めたはいいが。
時間が経つにつれ、
はち切れそうに、お腹が痛くなったのだという。



「何故、そんなことを?」
「…………太り、たくて」



テレビで、炭水化物を抜く
ダイエットというものを見たらしい。
ということは、
逆に食べまくれば
一気に太れるのではないかと。
そう、思ったそうだ。



「太りたいのか?」
「だって、………痩せすぎで、服も、」



最初に借り物で済まそうとしたとき。
細身のスーツを借りたつもりであったが、
それでも、ぶかぶかだったのだ。
ロイドが、「痩せすぎだから仕方ない」
そう言ったことを、気にしていた。


「…………ユノ」


「わ、私が、瘦せすぎてて、気持ち悪い、から。だから、もう、奉仕は、要らないんだと、」


ユノは、布団を両手でぎゅっと掴んでいた。
手が少し、震えている。
口を閉じ、瞳は伏せ。
泣きそうな顔を、していた。


ロイドは、その手をそっと握る。


「違う」


ロイドはユノに口付けた。
そのまま、ベッドに押し倒す。


「証明、しようか」


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