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【SPY×FAMILY】dear twilight ※全年齢

第3章 ふあんのいろ




行為のあと。


そのまま、
ユノは少しの間、
眠ってしまっていた。

目を開けると、
ロイドは横で、目を瞑っている。


「…………」


ユノの身体の動きに反応し、
ロイドは目を開ける。


「…………おなかは、もう?」

「…………はい、お騒がせ、しました………」


ロイドは優しい顔で、ユノのお腹を撫でた。
ユノはくすぐったそうに、ビクリと目を閉じる。

クス、
「まだ、膨れているね」

「う、………ぽっこり、していますね」


恥ずかしそうに、口を閉じるユノ。
ロイドは、目を伏せたまま言った。


「君が不安になるなら、僕は遠慮しないよ」

「…………?なにを、でしょう」

「欲しい時に、抱く、ということだ」



「……………………」



ぼっ、

ユノの顔が、一瞬で紅潮した。

「え、あの、」

「僕が、自分の為に。抱かない選択をしてた」




ひとつのものに 執着することは。
弱点を 作ることと 同じ。

それが なければ。
生きて いけないと―――――





ロイドは ふ、と諦めたように息を吐く。



「…………妻を抱くのに、許可はいる?」

「…………いりません………」



恥ずかしそうに、
上目遣いで見つめるユノの頭を。
ロイドは柔らかく微笑んで、撫でた。










別室。



はっ、


「……………………」



アーニャは、先ほど何かを叫び、
寝ぼけて 飛び起きていた。


そのまま、ぱたりとベッドに倒れたのだが。
一度、起きたためか。
まだ外が暗いにも関わらず、
目を開けてしまったのだ。





しばらくして、
アーニャの部屋の扉が薄く開く。

ユノはベッドにいるアーニャを確認し、
そっと扉を閉めた。



「はは、………よかったな」



ユノの こころのいろ。
色んな色が 混じっていたのが。
また 白く 戻っていた。


「すこしだけ、………おひさまいろ」






そして、アーニャはまた、眠りにつく。


その顔は、穏やかで。
幸せな夢を 見ているようだった。



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