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【SPY×FAMILY】dear twilight ※全年齢

第3章 ふあんのいろ




毎日、料理番組を見まくり、
本を読み漁っているのを見ていればわかる。
一生懸命努力していることを、ちゃんと理解している。



だが、
アーニャはロイドのことを
にぶちんだと思い込んでいて、
ユノが内心、少しばかり不安に思っていることを案じていた。

全力で応援すべく、手伝った結果がこれであった。


「………はは、すごいのに」
「どうしたんだ?さっきから」


顔をしかめ、
ぶすっとした表情のアーニャに、
怪訝な顔をするロイド。


「アーニャさん、遅刻しちゃいますよ。食べませんか」

ユノは ぽん、とアーニャの背を叩く。


(裏返ったことで、工夫して褒められちゃった。アーニャさん、ありがとう)

「…………!」

「? はい、オレンジジュース」



手にグラスを持ち、
首を傾げるユノを見て、
アーニャは目を潤ませた。


「はは、やさしい。てんし」
「え、それは言い過ぎだと」
「ふたりはほんと仲良しだね」


新聞に視線を落とし、ロイドは笑う。


「ちちも、ははと なかよしして」
「え?いや、まあ、してるだろう………」
「さいきん、よる こえがきこえない」


ふたりの肩がビクリと跳ねた。


「っ、………」

「あ、アーニャさん、、」

ロイドの引きつった顔を見て、
おろおろするユノ。


「あーにゃ、しってる。なかよしすると、こえがでる」

「…………、」


ロイドとユノは
目を合わすことも出来ず、
場は気まずいまま朝食は終了した。







ユノは玄関で、
ふたりを送り出していた。


「はは、行ってくる!」
「うん、行ってらっしゃい」

「………僕も、行くよ」
「………はい、行って、らっしゃい、、ませ」






ふたりが出ていったあと、
ユノは思いつめた様子で言った。


「………やっぱり、そう、なのかな………」



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