• テキストサイズ

【SPY×FAMILY】dear twilight ※全年齢

第3章 ふあんのいろ






その日。

ロイドはミッションで使う
道具の点検をしていた。

机には細かい部品が多数散らばっており、
ピンセットでつまみ 再度組み立てるという、
細かい作業であった。



コンコン、

「ロイド、・・・あの、」

何か言いたそうなユノ。
口元に笑みを浮かべ応える。

「僕はまだ、起きてるから。おやすみ」
「おやすみ、なさい・・・」


パタン、

扉が 閉まる。

ロイドは手に持っていたピンセットを机に置き、
凝り固まった肩を動かした。


「…………いいって、言ったのに」



ユノはときどきこうして、
夜 部屋を訪ねてくる。
当然、奉仕するつもりなのだろうが。

ロイドはあまりいいことではないと思い、
奉仕はもう必要ない と言っていた。



なのに、不安なのか、
懲りずに時々こうやって扉を開け、
様子を窺うことを続けている。




正直、全然しても構わないのだ。

男なので、抱くことは簡単だ。

ユノの仕込まれた身体は感度がよく、
相手を気持ちよくさせる術も熟知している。

むしろ、じゃあ遠慮なく。といった
気持ちの方が大きいのが本音であった。


だが、今までのことを考えると、
躊躇する自分がいた。



「…………僕まで外道に成り下がる」



椅子に座ったまま大きく伸びをしたあと。
ロイドは眉間のシワをつまみ、また作業に戻った。






ユノは自室に戻り、
ベッドに力なく腰掛けた。

「要らなく………なったら、どうしよう」




/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp