【SPY×FAMILY】dear twilight ※全年齢
第2章 しろいがようし
アーニャは。
孤児院にいるときからずっと
ユノの存在には気が付いていた。
いつも こころのなかが まっくらで
なんにも はいってこなかった
おにんぎょうだと おもってた
ちちと さんにんで ここに来てから
ちゃんと にんげんて わかった
まっくらだったこころが
すこしずつ あかるくなっていく
ぜったい
あーにゃにも
ちち にも
まわりのひとにも
いやな きもち つくらない
まっしろな がようしみたいな ひと
あたらしいこと
できるようになるたび
いろがぬられるみたい
アーニャはユノの手を擦り、思う。
(ははのこころ、だいすき)
ユノはそれを見て、頭を撫でた。
ふたりは顔を見合わせ、微笑む。
ロイドが会計を終え、横に並ぶ。
仲のいい、温かい家族の出来上がりであった。