• テキストサイズ

音の溢れる世界でいつか【煉獄さん】【鬼滅の刃】

第17章 幸せな音が溢れる世界で


すると、先ほどまでのさっさと出ていけと言わんばかりの態度から一変

”…あいつ、まだしばらく蝶屋敷で療養なんだろ?それまではここにいろ”

私に音柱邸に留まるように言って来た。

やはり天元さんは口は悪いし、厳しい部分もあるが、それを上回る面倒見の良さが、そんな部分は二の次だと思えてしまう魅力を有している。

にやけそうになる口を隠す為、天元さんに背を向けた私は

”…っありがとうございます!雛鶴さんまきをさん須磨さんにも、報告してきますね!”

と告げ、私の為に台所で遅いお昼を盛り付けている3人の元へと向かったのだった。

























遅い昼食をとり、雛鶴さんまきをさん須磨さんの4人でお喋りをした私は、途中にある和菓子屋さんで大量のお饅頭を購入し、約束通り再び蝶屋敷を訪れていた。


「…お邪魔します」


最初に来た時と同じように玄関をくぐり、草履を脱ぎそろえる。その時ふと、私の草履と比べると、かなり大きなそれと、ほぼ同じくらいの大きさのそれが目に入った。


誰か…お見舞いにでも来てるのかな?


そんなことを考えながら、クルリと方向転換し、まずは蝶屋敷の台所へと向かった。

台所には、夕食の下ごしらえをしているアオイさんの姿があり、買って来たお饅頭を2箱手元に残し、それ以外は”蝶屋敷のみんなで食べてね”と言って渡してしまった。

アオイさんが無事お饅頭を受け取ってくれた事を確認した私は、支度の邪魔にならないよう早々に台所を後にし、今後こそ、杏寿郎さんの待つ個室を目指し歩き始めた。























杏寿郎さんと蛇柱様がいる部屋の前にたどり着いた私は、先に来た時と同様に

コンコン

と、部屋の扉を二度叩いた。すると中から

"鈴音か!入るといい!"

気配を探ったのか、扉を叩いたのが私だと気がついている杏寿郎さんが、そう声をかけて来た。

私は特に何かを考える事なく、入るといいと言った杏寿郎さんの言葉に従い


「失礼します」


と、声を掛けながら扉を開いた。


/ 932ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp