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音の溢れる世界でいつか【煉獄さん】【鬼滅の刃】

第15章 強くなりたいと願うなら、前を向いて進め


天元さんの腕にくっついていたまきをさんと須磨さんは、私と場所を入れ替わるように雛鶴さんが座っている卓の方へと向かっていった。

私は天元さんの正面に立ち、頭ふたつ分ほど上にあるその顔をジッと見上げる。


「竈門禰󠄀豆子が太陽を克服して以降、鬼の出現がピタリと止んだことは知ってんだろ」

「はい」

「お館様の見解では、鬼舞辻の野郎は近いうちに必ず禰󠄀豆子を吸収するために向こうさんから姿を現す。それまでに、どの程度期間が取れるかはわからねぇが、鬼が出現しない今のうちに”秘薬の稽古”と”柱稽古”を同時に執り行うことになった」

「…柱稽古…?」

「あぁ」


……”柱稽古”…それって名前の通り、柱に稽古をつけてもらえるってこと…?


首を僅かに傾げながら天元さんの顔を見ていると、”面倒くせぇなぁ…”と言いながらも天元さんが柱稽古の説明をしてくれた。


”柱稽古”


それはつまり、先ほど私が思った通り、柱に直接稽古をつけてもらえる、一般隊士にとって、非常に貴重で有難い稽古である。

私や善逸、炭治郎君に伊之助君は、継子として当たり前のように天元さんや杏寿郎さんに稽古をつけてもらい、秘薬の訓練では、時に他の柱に稽古をみてもらえる機会もあった(炭治郎君と不死川様に限っては、ほとんど接触していなかったみたいだけど)。

けれどもそれはとても特別なことで、普段多忙な柱が、隊士の育成に割ける時間は非常に少ない。少ないからこそ、本来は、選ばれた人間しかそれを受けることが出来ないのである。

柱稽古の内容としては


1.天元さんの基礎体力向上
2.杏寿郎さんのぶつかり稽古
3.恋柱様の地獄の柔軟
4.霞柱様の高速移動の稽古
5.蛇柱様による太刀筋矯正
6.風柱様による無限打ち込み稽古
7.岩柱様の筋肉強化訓練


と、7つの関門を順番に回っていき、その稽古を実施する柱の合格がもらえたら次の柱の元に行けると言う、単純明快でありながら、大層困難な稽古だそうだ。

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