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音の溢れる世界でいつか【煉獄さん】【鬼滅の刃】

第3章 未知との出会い、騒音との再会


薬の種類に驚いたのもそうだが、私が何よりも驚いたのは


「これ…本当に皆さんが調合したんですか?」


これらのすべてを、雛鶴さん、まきをさん、須磨さんの3人で調合し作っているということだ。


「えぇそうよ。基本的な作り方は、里で学んだものと同じ。それを天元様や私たちで、副作用や反動が少なくなるように日々改良してるの」


こんなにたくさんの種類を…自分たちでなんて…


手に取って薬を見てみても、それが何から、どのように作られているかなんて、私には何一つわからない。


「これを実際に今使ってみるわけにはいかないからねぇ。効果と使い方をここで頭に叩き込んでもらって、後は必要な時が来たら使いな」

「なるほど…」


そういいながら、小さな瓶に入っている塗り薬のような凝血剤を手に取ってみる。


これで本当に血が固まって、出血を抑えられるのかな…?


医療の知識をまったくと言っていいほど持ち合わせていない私にとって、まったくと言っていいほどその原理はわからない。けれどもきっと、適切に使用すれば、仲間の命、そして自分の命をつなげる為に大いに役立つはずだ。


「あ!もうひとつあるじゃないですか!忍にとって、とぉーっても重要な薬が!」


須磨さんのその言葉に、雛鶴さんとまきをさんが訝し気な顔を須磨さんの方へと顔を向ける。


「なんだいそれ。天元様に言われたのはこれで全部だろう」

「それはそうなんですけど…ほら、くノ一として持っておくべきもの…あるじゃないですか!分からないとは、言わせませんよぉ!」


須磨さんはやけにニコニコしながらそう言って、立ち上る。その間、雛鶴さんとまきをさんは”まさかあれを持って来る気…?”だとか”あんたねぇ…”だとか、須磨さんの行動に対して若干呆れとも取れるようなことを言っており、私はなんとも言えない不安に駆られていた。


須磨さんは一体何を持ってくるつもりなんだろう…


そう思いながらるんるんと小瓶を手に持ちながら戻ってきた須磨さんをじっと見る。

須磨さんは私の隣にぴょんと跳ねるように座ると小瓶から錠剤を1つ取り出し


「はい、どうぞ」


と満面の笑みで私に差し出した。私は反射的に両手を出し


「ありがとうございます」


お礼を述べ、それを受け取る。


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