第12章 束の間の安息と初めましてと二度目まして※
そして
「…っ…だめ…きょう…っ…さ…」
先程感じた大きな波の予兆を感じた私は、力の入らない手で杏寿郎さんの右手を止めようとと手を伸ばす。
けれどももちろん止められるはずはなく
「先程も言っただろう?身を任せて、俺の手で果てる君を見せてくれ…!」
杏寿郎さんは自らの興奮を抑えているような声色でそう言いながら私を更に追い立て
「…っ…あ…や…っ…だめ…っ…だめぇぇぇえ!」
私を絶頂へと押し上げた。
「…っ…凄いな」
ビクビクと全身は激しく痙攣し、私のソコは杏寿郎さんの指をキュウキュウと締め付けてしまう。
はぁはぁ…
杏寿郎さんはダラリと力の入らなくなってしまった私の身体から夜着を取り払うと
「…すまないが俺ももう我慢できん」
そう言いながら慌ただしく自らも着衣を全て脱ぎ去った。
何の気なしにそんな杏寿郎さんを見ていたが
……あれが…私の中に入るなんて…
フッと視界に入ってきた杏寿郎さんの凶暴にも見えてしまうソレに、背筋がゾクリとした。けれどもそのゾクリは恐怖という感情からくるものではなく、"期待"にも近しい感情で
…私の身体は…もうしっかりと杏寿郎さんを覚えて…欲してるんだ…
そう実感させられるには十分だった。
杏寿郎さんは私の足を大きく開き、グッと腰を寄せてくると
「…いいか?」
熱く、燃やされてしまいそうなほどギラついた視線を私に寄越しながらそう尋ねてきた。
「…はい……来て…ください…」
2度も高みに昇りつめ、甘い言葉を囁かれ、私の中にあった羞恥の感情はすっかりとなりを潜めてしまった。私は杏寿郎さんを求めるように両腕を伸ばし、グッと自分へと引き寄せる。
「そんな可愛いことをしてくれるな。…本格的に我慢が効かなってしまうぞ」
杏寿郎さんは切羽詰まったような声でそう言うと
「…っ…あ…!」
杏寿郎さんのソレに私のソコから溢れ出ている液を塗り付け
ズズズズズッ
私の中にゆっくりと押し入ってきた。