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Volleyball Boys 3《ハイキュー!!》

第1章 ★Vê você:日向



泣きまくってパンパンに腫れた目をどうすることも出来ずそのまま大学へ向かう。友達にはびっくりされたけど、ポルトガルで会った子がこっちに帰ってきてると伝えると、良かったじゃんと笑ってくれた。

しばらくして、また翔陽から別のURLが送られてきて、デビュー戦が宮城であること、相手チームの中に高校の頃の仲間がいること、チケットを送るから見に来て欲しいと立て続けにメッセージが届く。


V.LEAGUE DIVISION 1
シュヴァイデンアドラーズ VS ムスビイブラックジャッカル


そう書かれたチケットと、間違いなく選手登録されている背番号‘21’が、嬉しくて、急いでシフトの休みを取って、仙台に行く手はずを整えた。

大学の課題やらバイトで盛りだくさんの日々を駆け抜け、毎日のようにスケジュールアプリを開いては試合までの日をカウントする。こんなにも待ち遠しくてたまらない気持ちになったのは、サンタさんを信じていた小学生以来かもしれない。


前の日のうちに夜行バスに乗り、仙台へと向かう。明け方頃、目が覚めてしまい窓の外に目を向ける。進路の右手、東の空を朝の光がいっぱいに埋めつくしている。

もうすぐ、あのオレンジにまた会える。そう思うといてもたってもいられなくて──かと言って何もすることは無いので──ブラジルでの写真をまとめたフォルダをスワイプする。

ほんのちょっとの時間だったけれど、すごく楽しかった思い出たちを見返して、また胸がわくわくするのを感じた。


ホテルに荷物を置いてから向かったカメイアリーナ仙台は、アイドルのライブ並みのに旗がはためき電光掲示板がぎらぎらと光っている。さらに物販の列まであって、バレーの人気を改めて実感する。

さっそく列に並び、21番のユニフォームを買ってみる。封を開け、元々着ていた白のロンティーの上にかぶってみる。いい感じだ、応援しに来たサポーターっぽい。


チケットを確認し、席を探す。翔陽がくれたのは関係者席とかいう私なんかが座るのはおこがましく思えるような素晴らしい場所で。スタッフさんに案内してもらうと、コートが目の前にある、そんな席だった。


 

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