Volleyball Boys 3《ハイキュー!!》
第5章 ★はないちもんめ:角名
息の整わない私の肩を、角名くんはトンと軽く押す。抵抗するまでもなく、私の体は綺麗にシーツの敷かれたマットレスに沈んだ。見下ろしてくる角名くんは、獲物を前にした捕食者のそれ。
落ち着こう。そう思って目を閉じ、深呼吸すれば、もう準備できたやろと楽しそうな角名くんの声が降ってきて、また唇を貪られる。そうして、ふやけて、とけて、一緒になるんじゃないかっていうぐらい、深いキスは続いた。
「陽菜乃って、
キスの後めっちゃえろい顔よな」
『じ、自分で見たことないから知らんし...
倫太郎が上手なのが悪いと思うんだけど』
「別に俺だって慣れてるわけやないけど」
ちょっとだけ意外だったセリフに、角名くんも普通の高校生なんだなと再確認。そしてそれは、もう才能というか、ただテクニシャンなだけなのでは。そんな風に思っていれば、何考えてるのと目の前の彼氏さんは眉間に皺を寄せる。
『倫太郎も、普通の男の子やなって』
「そりゃそう、だからこういうことしたいの」
するり、服の下から忍び込む角名くんの手。腰の線をなぞり、おへその辺りを優しく撫でると、そのまま段々上がってくる。ちょっと背中浮かせて、と言われたのでその通りにすると、パチンという音とともに胸を抑えていた感覚が無くなった。
前言撤回、余裕で慣れてらっしゃる。
『な、慣れてる...』
「そんなことないって」
『私は倫太郎が初めてなのに』
つい、ぽろりと口からこぼれた言葉。角名くんは目を少しだけ見開いて、それから手で口を覆って私から目を逸らした。
「、っ、待ってそれ、今言う...?」
何となくそんな気はしてたし、そうじゃなかったら俺キレてたけど、いざ口にされるとたまんないね、まじで腰にクるわ、本当に陽菜乃悪い子なんだけどどうしてくれんの。
そこまで早口で言うと、角名くんの手は固定を外されたブラの下に素早く潜り込み、左右の突起をきゅっとつまむ。
『ひゃう、っあ、りんたろ、』
びくんと腰が跳ね、甘い声が口から出る。初めての事態に戸惑いながらも、角名くんは痛いまでの刺激は与えてこなくて、そのままやわやわと胸を手のひらで楽しんだり、時折乳首をつまんだりしている。
私はただ、息を荒くして声を上げ、されるがまま。