第4章 初めての仲間
「君らが仲間じゃないことはよくわかった!!今すぐこの町を立ち去りなさい!!」
私たちは家を出ていき港を目指した。
『私ちょっと見てくる。』
ルフィがわざとコビーに喧嘩を仕掛けるように仕向けたことは私たちもわかっていた。
「僕を海軍に入れてください!!雑用だってなんだってやります!!海兵になるためなら!!!」
そんな声が家の中から聞こえてきた。しかし他の海兵からこんな声が上がった。
「中佐!私はまだ反対ですよ。海賊が海軍のスパイになるという例もある。素性を調べてから、」
「僕は!!海軍将校になる男です!!!」
「海賊にやられた仲間は数知れない、海軍を甘くみるな。入隊を許可する!」
「はいっ!!ありがとうございます!!!」
その声を聞いてもう大丈夫だとこっそりコビーに手を振ってリンはルフィたちのところに戻った。
「お、リン戻ってきたか!もう行くぞ〜!!」
「ル、ルフィさん!!」
コビーがいた。追いかけてきたらしい。
「ありがとうございました!!この御恩は一生忘れません!!」
「また会おうなコビー!!」
『元気で。』
「海軍に感謝される海賊なんて聞いたことねェよ。」
「ししし!!」
みんな笑顔でコビーに手を振った。
「全員敬礼!!」
さっきの海軍たちが後ろで敬礼をしていた。
いい町だな、とリンは微笑んだ。
「い〜いとこだな!コビーももう安心だ!!」
『うん。』
「じゃあ行くか!!グランドライン!!」
「あー腹へったー。」
「だいたいお前らが航海術持ってねェってのはおかしいんじゃねェか?」
長い航海の中で食料もつき、そんな話をしていた時。リンはすやすやと寝ていた。
「揃いも揃って危機感のかけらもねェ・・・。」
「おかしくねェよ、漂流してたんだもんおれは!お前こそ海をさすらう賞金稼ぎじゃなかったのかよ。」
「おれはある男を探しに海へ出たら自分の村にも帰れなくなっちまったんだ。」
「なんだお前迷子か。」
「その言い方はよせ!!」
『迷子になってたから賞金稼ぎしてたんだ。』
「おお、ていうか起きてたのか。・・・迷子じゃねェって言ってんだろ!おまえらもおなじじゃねェか!!」