第4章 初めての仲間
『私は航海術持ってるもん。』
「なんで使わねェんだよ!!」
「俺たち漂流してたぞ!!」
『漂流で島につくわけないでしょ。』
「おれたち漂流してなかったみたいだ!」
「早く言え!!」
一通りギャーギャー騒いだ後ドット疲れたのかお腹が空いたのか、二人とも船の上にひっくり返った。
『でも私の航海術なんて知識だけだし航海士がいると思うよ。』
「航海士か。じゃあコックなんかもいるな。」
「後音楽家だな!!」
「んなもんあとでいいんだよ!!」
「「・・・腹へった。」」
そう言って二人は再び船の上にひっくりかえる。そうやって三人揃ってきもちのいい青空を見上げていた。するとどこからか鳥が飛んできた。なかなか大きめの。
「お、鳥だ。」
「・・・食おうあの鳥!!」
『どうやって?』
「おれが捕まえてくる!!」
ルフィがそう言ってゴムゴムのロケットで空を羽ばたいている鳥の方に飛んでいった。
「おー、なるほどな。」
『戻ってくる時のこと考えてないんだから・・・。』
そうやってゾロとルフィの行方を追っていると、
「あ。」
「『は?』」
ルフィの頭が予想より大きかった鳥のくちばしにくわえられていた。
「ぎゃー!!助けてええええ!!」
「あほーー!!!」
『もうバカっ。ルフィのバカっ!!』
「一体何やってんだてめェはァ!!」
連れていかれるルフィを見失わないようにしながら急いで船を漕ぐ。ゾロが一生懸命漕いでくれている中、リンがルフィを見失わないようにゾロに指示を出す。
『ゾロ。どんどん離れていってる!』
「ほんとにあのアホ!!」
ああああー!!と叫んでいるルフィを追っていると進んでいる方向の海から声が聞こえてきた。
「おーい!!止まってくれェ!!!」
「そこの船とまれェ!!」
『こんな時に遭難者・・・。』
「船は止めねェ!!勝手に乗り込め。」
「「「ええーーっ!!」」」
『ルフィ見失っちゃう。』
すごい勢いで船が進む中、三人の男たちがぎりぎりで乗り込んできた。
「へェ、よく乗り込めたな。」
「「ひき殺す気か!!」」
「なんて乱暴なやつだ・・・。」
本当によく乗れたなとリンも感心していると、男たちが刃物を取り出した。
「おい、船を止めろ。おれたちァあの海賊、道家のバギー様の一味のもんだ。」
「あァ?」