第4章 初めての仲間
『私たちもともと海賊だし。』
町の人たちが騒ぎ、逃げ惑う中で「こいつクズだ。」と吐き捨てたルフィが言った。
「決めたぞ!・・・おれはゾロを仲間に引き込む!!!」
ルフィの周りで町の人たちがざわざわと話している。
「や、やりやがった!あいつ誰だ!?」
「大佐の息子を殴りやがった・・・!!モーガン大佐が黙ってないぞ!!!」
そんな周りなど気にせず、ルフィはヘルメッポにもう一度殴りかかろうとする。
「ルフィさん!堪えてください!!仮にも相手は海軍です。」
『そうよルフィ、後一発ぐらいにしときなさい。』
「リンさんそれも違います!!」
「知るか!!何やっててもクズはクズだ!!」
ヘルメッポが殴られ、蹴られた場所を押さえながら喚き散らす。
「な、殴りやがったなこのおれを!!殴りやがったな!!親父にだって一度も殴られたことねェのに・・・!!」
涙と鼻血でぐちゃぐちゃの顔でヘルメッポが叫ぶ。
「おれは海軍大佐モーガンの御曹司だぞ!!!親父に言いつけてやる!!!」
「お前がかかってこいよ。」
「ルフィさんやめてください!」
コビーが必死にルフィを止める。その間にヘルメッポは海軍に支えられて帰っていた。捨て台詞を吐き捨てて。
「おれを殴ったことを後悔しながら死んでいけ。お前は死刑だ!!!親父に殺されちまえ!!」
騒ぎながら帰っていった。
『あんなやつもう殴る価値もない。落ち着いてルフィ。』
「ああ。」
そこにリカがトテトテと近づいてきた。
「すごいのねお兄ちゃん、お姉ちゃん。私胸がすっとしちゃった!」
「そうか?じゃあもっと殴っときゃ良かったな!」
『リカちゃんの分は返しといたし。』
そうやって話しているとリカのお母さんらしき人がこっちに近づいてきた。
「リカ!!こっちにきなさい!」
リカを家に促しながらこう言った。
「あの人と口を聞いちゃダメ!仲間だと思われたらリカも殺されちゃうのよ!!」
「だってママ、あの人は良い人よ!!ゾロって人だって・・・。」
「バカなこと言わないの!さ、早く家に入って!!」
そうしてこちらを心配そうに見ながらリカは家に入っていった。